我が国の最近のマスメディアの流す情報を見てゐると、問題の核心に迫ることを避け、恥も外聞も無く自らのイデオロギッシュな目的を遂げるために情報操作をしてゐるとしか思へないものが多い。マスメディアの非常識にはもはや驚かないが、特に安倍元総理亡き後、その頽廃の度が急速に進んでゐるやうに思ふ。七月八日以後、何かが変はつたのではなからうか。
前回も書いたが、安倍氏の致命傷の説明が、ドクターヘリに乗り込んだ医師や救命医らと警察の発表に重大な食ひ違ひがあるのに、これを深追ひした記事やTVニュースを見たことが無い。他にも、弾の行方が不明であつたにも拘はらず、その捜査はすぐには行はれなかつた。これらについてYou Tubeで精力的に論じてゐるのは参議員の青山繁晴とジャーナリストの山口敬之、それに札幌医科大名誉教授の高田純で、青山と山口の二人は警察関係者や高官から「この件にあまり首を突込むとタメにならない」との「警告」(脅迫か?)を受けたと言ふ。これら一連の不思議を解明すれば新聞協会賞受賞確実のスクープなのに、社会部の記者たちは何をやつてゐるのだらうか。
また、テレビも同様で、例へば、日テレのニュースは、安倍氏に献花しようと並んだ大行列を上空から俯瞰した映像に、「国葬反対!」といふシュプレヒコールをかぶせた。勿論、事情に疎い視聴者を誑かすためである。
この種の情報操作が最も酷いのが、連日放送されてゐる旧統一教会問題である。代議士が「霊感商法」の片棒を担いだといふのならまだしも、応援したりされたりの「関係」があつたとしても何の問題もありはしない。立民党の打越さく良(弁護士でもある)は山際大志郎経済再生担当相(当時)に統一教会の信仰の有りや無しやを国会の場で問うた。明確に憲法違反であり、それを記事にしたのは「讀賣」と「産経」のみであつた。
十月十六日には、重信房子が反戦集会で十分ほどの挨拶をし、その中で「本当の民主主義はどこにあるのか。政治を変へなければいけない」云々と話した。二十二年間もほぼ只飯を食らひ、その間、医療センターで四回も癌の手術を受けたさうだ。むしろ生き永らへさせて貰つた国家と国民に礼を言ふべきではないのか。盗人猛々しいとはこのことだ。この時、会場で拍手喝采した聴衆は高齢者が圧倒的に多かつた。「年寄りのバカほどバカなものはない」(山本夏彦)といふ言葉を思ひ出したけれど、問題はメディアである。右派の集会なら一万人規模であつても「報道しない自由」を行使してゐるうちに、マスメディアは本当に「オワコン」となるであらう。(令和四年十一月号)














